大人になってピアノを始められる方も、最近は多いことと思いますが
皆さん普段どのような練習をされていますか?
初心者の方にとっては、まず譜読みの所から苦戦する事も多いですよね。
それ、実はソルフェージュをやっていないからかもしれません!
ソルフェージュとは、音を聴いて同じ音程やドレミを書いたり、楽譜を読んで初見で歌ったり弾いたりといった、楽譜を読む力や音感を鍛える為の訓練方法です。
子供向けピアノ教室のコマーシャルなどで、ドレミを歌っている場面をよく目にすると思うのですが、 あれもしっかりとそのような訓練に基づいて行われているんですね。
今回はそんなソルフェージュの効果的な上達方法について、
ソルフェージュの分野別に紹介していきたいと思います。
【聴音】メロディー編
聴音は楽譜を見ずに音だけを聴き、ドレミで歌う・弾く練習です。
子供の向けのグループピアノレッスンでよく行われているものですね。
この練習によって耳で何の音か理解できるようになり、耳コピなどが出来るようになります!
また、よく聞く「絶対音感」もこの聴音で身に着けていく事が出来ます。
ソルフェージュはとにかく慣れが必要。ひたすら音を聴きましょう!
おすすめはコールユーブンゲンという教本を利用した練習(後に紹介する視唱でも使えるためです!)
もしピアノの先生がいる方などは、実際に先生に1本のメロディーをピアノで弾いてもらい、そのメロディーを楽譜に書くという練習です。
細かく言うと、例えば8小節くらいのメロディーであれば、2小節単位で間隔を空けながら3回か4回弾いてもらい、できれば次の2小節に進むというやり方で十分です。
もし、家で一人でされる場合は、 コールユーブンゲンの楽譜をピアノで演奏しながらドレミで歌ってみましょう。
慣れてきたらピアノ演奏無しでアカペラで歌い、 次は演奏を録音または教本のCDを利用して音を聴き、ドレミで歌ってみましょう。
【聴音】和声聴音編
聴音のメロディ練習に慣れてきたら、少しステップアップして、和音に挑戦してみます。
いくつかの音程を同時に聞き分ける練習ですね。
最終的には4声の和音(低音2+高音2)の和音聴音が理想ですが、いきなり4声はさすがに難しいと思いますので、最初は2声から始めるのが良いです。
おすすめはCD付きの和声聴音の教本による練習。
CD音声を聴いて実際に聞こえた音を鍵盤で弾いてみましょう。
弾いたものが実際の楽譜と異なっていたら、繰り返し聴いてみましょう。
先ほども述べたように、聴音はとにかく聴く事が大事!
聴音は耳が慣れてくると複数の音でも楽に聞こえるようになってきます。
また、最近はスマホのアプリで聴音問題が出来るので、
スキマ時間にゲーム感覚で行うのも効果的ですよ。
和声聴音は、4声聴音(4つの音符)まで聞き取れるようになりましょう!
初見視唱
視唱は聴音とは違って、楽譜を見てその場で弾いたり歌ったりする練習です。
この練習によって、瞬時に音符を読む能力、音符の流れを予測しながら読む能力が身に付き、 普段のピアノ練習において譜読みが圧倒的に早くなったり、簡単な曲や伴奏などなら初見で弾けるようにもなります!
練習も捗りますし、即興で曲や伴奏が弾けるようになるなんて憧れますよね!
視唱はコールユーブンゲンという教本を使った練習がオススメ。
または少し進まれた方には”コンコーネ“もオススメです。
短いフレーズが沢山載っているのですが、拍子、リズム、符点など様々な変化があります!
始めはアカペラで練習、その後改めてピアノで弾きながら歌うのがオススメです。
リズムなど譜読みが合っているか不安であれば、CDなどで実際のピアノ音源を確認しながら練習していきましょう。
さらに、ここで”視唱”の効果のある練習法を説明します。
まず、初めて見る楽譜と1分から2分、にらめっこをします。
にらめっこしているだけでは意味がないので、その1分から2分の間に集中して、まず難しそうな音程のある個所を見つけて、まずそこに焦点を合わせます。
だいたいこんなもんかな?と納得できれば次に他の箇所を見て、頭の中で歌ってみるということです。
こちらも聴音と同じで、最初はかなり難しく感じるかもしれませんが、慣れてくると自然にできるようになります。
まずは”慣れる”ことに徹底してから要領をつかむことです。
※コールユーブンゲンのCDは各社出ていますが、固定ド唱法で歌われているもの、移動ド唱法で歌われているものがあるので注意しましょう!
固定ド唱法は楽譜のドレミ通りに歌うもの、移動ド唱法はメロディが何調かによって何が「ド」と歌うのか変わるものです。
特に理由が無ければ、楽譜通りに歌う固定ド唱法を聴きましょう。
コールユーブンゲン(固定ド唱) CD付はこちら
コンコーネ 中声用 CD付はこちら
※コンコーネは中声用、高声用など声の音域によって異なりますので購入の時にはご自身の声域を確認しておいてください。
まとめ
ソルフェージュの上達法、いかがでしたか?
今回の内容をまとめると
・聴音はCDで聴くor弾きながら歌う練習で、慣れたら音源を聴いて真似してみる
・和声はCDと教本を使用して4声まで聴きとれるようにする
・視唱はコールユーブンゲンを使用して、アカペラ→ピアノ演奏付きで練習する
・ソルフェージュで譜読み時間の速度UP、耳コピや即興が出来るようになる
あまり馴染みの無かった人も、これを機に是非ソルフェージュをやってみて下さいね♪