「結婚式の余興のために」、「幼い頃からのあこがれで」、「充実したシニア・ライフのため」などいろいろな理由で大人の方々がピアノを始めます。
どのような理由であっても、皆さんが思うのは「自分で稼いだお金でピアノを習うのだから、効果的に上達したい!」ということではないでしょうか?
練習用ピアノや楽譜の購入費、レッスン料金などピアノを習うためにはたくさんのお金がかかってしまいます。
そのため、多くの大人の生徒さんは効果的な上達を望みます。
そしてどうすれば上達できるか、ネットで検索したりします。
そしてその返事は「毎日少しでも練習をすること」というような答えではなかったでしょうか?
「えっ、当たり前じゃん…」と思ったのでは?
そう、あなたはピアノを効果的に速く上達するための「裏ワザ」のようなものを求めているのです。
では、大人のピアノ初心者が劇的に上達する方法を見ていきましょう。
大人に出来て子供にはできない事とは!?
単刀直入に言って、大人になって始めてから、いきなり効果的にピアノの「技術」を上達させる方法はありません!
ピアノを上達するためには技術的な上達が必要です。
技術的な上達とは「指がよく回る」「難しいパッセージでもすらすらと弾ける」
というようなことでしょうか?
恐らく外国の言葉に関しても同じだと思いますが、好き嫌いはさておき、
やはり小さい時から、何かしらやっているのと、やっていないのとでは、
多少なりとも差がついてくるものです。
手先がどうのこうのというよりは、人間の持っているもともとの”脳”が、 反応してくれるか、そのあたりが大きく違ってくるのです。
20歳を過ぎてすでに大人になった方がこれらの技術をいきなり効果的に身につけることは、おそらく有名なピアノの先生に習っても難しいことでしょう。
それらは柔軟な指を持った子どもたちの方が速く上達していきます。
しかし、ピアノを上達するためにはもう一つの方法があります。
それは「頭を使って楽曲を解釈し、身につける」という方法です。
考える力のある大人とゲーム感覚で出来る子供との差とは?
楽譜は地図のようなものです。
多くの子どもたちは、地図である楽譜をスタートから順々にピアノを弾きながら読んでいく傾向があります。
柔軟な身体を持っている彼らはゲーム感覚のように、楽曲で必要な技術を身につけながら練習することができます。
だけど大人となった私たちには子どもたちに比べ、考える力を持っています。
その考える力こそが、大人のピアノ初心者が短期間でピアノを上達する唯一の方法ではないかと思います。
たとえばある楽曲を練習するとき、似たメロディーが出てくることがあります。
それらは効率的に上達するためには、練習する必要のない部分です。
また、楽譜を一目見てみると音符が多く書かれている部分と少ない部分が分かります。
多くの場合、音符の多い部分は難しい部分で、その部分はより多くの練習が必要です。
そのように整理していくと練習すべき部分が自然と分かってきます。
全体を客観的に判別できる大人の凄さとは!?
また子どもたちに比べ大人の方が、ものごとを客観的に判別できます。
頭をよく使ってピアノを弾いてみると、自分の弾いた音が変かどうかわかるものです。
もちろんそのためには練習している楽曲をよく聞き込むことが大切です。
そしてこの聞き込むことこそが、楽曲を仕上げる初期の段階で重要になってきます。
技術の効果的な上達が難しいときでも、効率の良い練習をして上達をすることができます。
私が大人の初心者の方のためにお薦めする練習プラン
たとえば、3ヶ月(12週間)後に結婚式の余興でピアノを弾かないといけない状況。
音楽の知識は中学生程度。だけど大人になった今、練習時間も限られていて、せいぜい毎日30分くらい。
人前でピアノを弾くこともはじめて…。
その場合、私がおすすめするプランは次の通りです。
1週目:楽譜を読み込む、楽曲をよく聴く。
2~3週目:リズムの練習をする。
4~8週目:実際にピアノに触れて譜読み
9週目:強弱など表現を付ける
10週目:まとめ
11~12週目:ひたすら弾く
1週目では、楽曲を何度も聴き、楽譜をよく読みましょう。
この段階でおおまかな楽曲の流れを覚えてしまうのがベストです。
そしてスマホに音楽をダウンロードしましょう。この期間の練習は通勤中でもできます。
2~3週目はまるまるリズムだけ手を叩くなどして練習しましょう。
多くの日本人はリズムを苦手としています。
それは大人であればなおさらのこと。
この段階でリズムをマスターするつもりでやりましょう。
4週目以降はいよいよピアノを使って練習です。
21日間もピアノなしの練習に費やすことは不安だったでしょう。
しかしその期間の練習が4週目以降の練習の質に大きく影響してきます。
やっとピアノが弾けるのです!時間はあまりありません。集中して練習しましょう。
9週目からは強弱など表現を付けながらの練習です。
そしてこれまで練習したことを復習する必要があります。
10週目はまとめに費やしましょう。
また、大人の方は子どもに比べて不安を感じてしまうために、本番で緊張しやすいです。
なので、残りの2週間はひたすら弾き込んで身体に慣れさせましょう!
まとめ
いかかだったでしょうか?
大人のピアノ初心者の方にとって少しでもお役に立てれば、嬉しく思います。
ピアノを始めてから少し時間が経つうちに、間違いなくいえることはあります。
それは、あなたの”脳”が必ず以前よりも活性化しているということです。
そして最後に大事になってくることは、「ピアノが好き」ということ!
これがなければ効率の良い練習プランもうまくいきません!
好きという気持ちを忘れずにピアノを弾きましょう!